アンガーマネジメント入門講座(2024/3/17)開催報告

3月17日(日)にアンガーマネジメント入門講座をオンラインで開催しました。

アンガーマネジメントというと、怒らないようになりたいと講座にいらっしゃる方もいますが、実はアンガーマネジメントで目指しているのは、怒らないようになることではなく、怒りで後悔をしないことです。つまり、必要な時には怒ったっていいんです。

①怒りの正体や発生のメカニズムを知り、②怒りに対する3つのコントロールを実践できるようになるのが「アンガーマネジメント入門講座」です。

今回参加してくれた方からはこんな学びがあったという声をいただきました。(講座後アンケートより)

  • 自分の中にある「〇〇べき」を発見できた。今回はありがたいことにマンツーマンで講座を開いていただいて感謝しています。欲を言うと他の方の経験もお聞きできたらと思いました。明日から、6秒間で怒りのスケール値を確認。まあ許せるゾーンを広げる。なんで怒ったのか振り返る。ことをやってみようと思います。(Nさま・女性)

4月からアンガーマネジメント入門講座は、60分・2,200円に改定がされます。開催日を決定し次第ご案内してまいりますので、お楽しみに!

ネパールのビール

今回は、吉田直哉氏のエッセイにある「ネパールのビール」のお話をご紹介します。

吉田はテレビのディレクターで演出家という肩書きの方。『日本の素顔』や『太閤記』といった作品で知っているという方もいるかもしれません。

その吉田が、撮影でネパールを訪れた時のことがこの「ネパールのビール」です。ネットで検索すると出てくるので、興味がある方は検索してみてください。

吉田が訪れたネパールの村は、その当時、水道・電気・ガスといったものはなく、車も道路もないような場所。撮影機材は、ポーターと呼ばれる人に運んでもらうことに。当然、無駄なものは運べないので、まずあきらめたのがビールだったそう。(アルコールなら、ウイスキーなどの度数が高いものの方が効率的ですから。)

ある日、撮影を終えて一言「ああ、ここに冷えたビールがあったらなあ」と発した言葉に、村の少年が「僕が買ってきてあげる」と反応し、お願いすることに。ビールがある隣の村までは、往復3時間の道のり。でも、少年は暗くなる前にビールを5本抱えて帰って来た。

翌日もその少年にビールをもっと買ってきてもらうことになる。現地の子どもからすると大金を私送り出すわけだが、夜になっても帰ってこない。一日経っても戻らず…二日経っても戻らず…いろんなことが頭をよぎる。事故にあったんじゃないか。お金を持って逃げたんじゃないか。いや、やはり事故にあったんじゃないか…

三日目に少年は帰って来た。隣の村にはビールが3本しかなかったので、山をいくつも越した別の峠の村まで行ったと言うのだ。しかも、途中転んでビールを割ってしまったと、ビールと割れた瓶、そしておつりを吉田に渡した。

吉田は泣いた。あんなに泣いたことはないというくらい泣いて、反省した。

これが、その話の概要です。

この話を聞いて、私は涙が出そうになりましたが、皆さんは何を感じたでしょうか。

アンガーマネジメント的に、この話の大事なところは、自分の価値観(思い込み・妄想)だけで判断すると「後悔」につながりやすいということです。

概要には書きませんでしたが、少年の子は、舞台となるこの村よりも小さな村から来ている貧しい少年だそうです。藁のベッドに寝て、小さなランプの下で腹ばいになって勉強するしかない小さな部屋に住んでいるそうです。もしかしたら、そんな少年の背景から、お金を持って逃げるということを妄想してしまったのかもしれません。

だからこそ、少年のことを疑ってしまったことやネパールの環境もよく理解しないまま自分の欲のために少年を遠くに行かせたことを後悔し、反省したのではないかと推測します。本人はもっともっといろんなことを感じたのではないかと思いますが。

怒りは、何かを守ろうとする「防衛感情」です。吉田は、自分のお金を持ち去った(かもしれない)ことに対して、もしくは、少年を事故に合わせてしまった(かもしれない)ことに対して怒りを感じ、そのきっかけを与えてしまった自分を守ろうとしたのかもしれません。

後悔することがないよう、自分の価値観だけではなく、その反対側にいる者の話も聞いてから判断できる人間になりたいですし、何より、そんな後悔を引き起こすようなことを選択しない自分になりたいですね。


アンガーマネジメントは怒りで後悔しないようになることを目的とした心理トレーニングです。入門講座を毎月一度開催していますので、興味を持たれた方はぜひご受講ください。Zoomを使ってオンライン開催していますので、ご自宅・職場から参加が可能です。

▼お申し込みはこちら
https://miraikikaku.org/service/seminar/

企業・団体様向けの研修も承っておりますのでご相談ください。


私が出演するあづみ野FM「火曜もほっこりハッピータイム」は、毎月第一と第三火曜日の16:00~18:00に生放送しています。リンク先にある「ON AIR」をクリックすれば全国どこからでも聞くことができます。

▼あづみ野FMはこちら
https://azuminofm.co.jp/


柳田格之進

今日は落語の演目を一つご紹介します。『柳田格之進』というお侍さんのお話です。

舞台は江戸時代。柳田格之進という名のお侍さんがいました。とても真面目な性格の人で、ごまかすとかちょろまかすなんてあり得ないという価値観を持っている人間。そのせいで、他の侍からは疎まれて、城を降り、長屋で貧乏暮らしをしているというそんな人間です。

超がつくほど真面目な柳田格之進ですが、一つだけ趣味があって、それは碁を指すことでした。ある時、町でお商売をしている大旦那さんのところに碁を指しに行った日がありました。特に何があったわけではないのですが、問題が起こったのは格之進が帰った後。50両という大金がお店からなくなり、大騒ぎになります。

その時、お店の番頭さんは、格之進がお金を盗んだに違いないと、翌朝、長屋に「お金を返せ」と長屋に乗り込んで来るんですね。格之進からするとそんなことはしていないし、超真面目な格之進ですから、疑われたこと自体が由々しき事なわけです。

格之進は、「私はお金を盗んではいないが、ないというなら腹を切って詫びよう。」と言うわけなんです。そこへ格之進の娘が出てきて、「切腹なんていけない。お金がないと言うなら、私を吉原へ売ってそのお金をあげるから、死んではいけない。」となるわけなんですね。

そんなこんなで、格之進は番頭にお金を渡し、そこで一つ約束をするわけなんです。「もし、今後なくなったお金が出てくるようなことがあったら、お前の首を切ってやる。」と。

そして、その年の終わりにお店を大掃除していると、なくなったはずの50両が出てくるわけなんです。番頭さんは焦りますよね。申し訳ないと格之進に許しを請うわけなんですが、娘を差し出している格之進は許さない。大旦那さんも出てきて、「従業員の過ちは雇い主の責任だから、私の首で勘弁してくれ。」となるわけです。

さて、柳田格之進はどうしたか?

刀をえいっと振り下ろし、碁盤を真っ二つにするんです。そして名言が出てきます。

「ならぬ堪忍、するが堪忍。」

そう言って、柳田格之進は番頭を許すわけなんです。

…長くなりましたが、この『ならぬ堪忍、するが堪忍』という言葉に対して、皆さんはどんなイメージを持ったでしょうか?

堪え難きを堪え、忍び難きを忍びみたいな最上級の我慢をするみたいな感じを受けませんでしたか?

ここでアンガーマネジメントなんです。アンガーマネジメントの講座では必ずお伝えしますが、アンガーマネジメントは、我慢をして、怒らない人間になることが目的ではありません。

アンガーマネジメントの目的は、怒りで後悔をしないことです。

柳田格之進は、決して我慢をしたのではなく、ここで怒りに任せて番頭さんと大旦那さんを切ったところで、意味がないと判断したんです。自分の娘は吉原に売られてしまった。その娘は死んではいけないと言っている。じゃあ、人を切るのではなく、ここはならぬ堪忍ではあるが、堪忍することの方が、売られてしまった娘の気持ちを生かすことになるのではと “選択” しているというわけなんです。

この演目のオチは、時代や演者によっても異なるようです。ネットで調べると、申し訳なかったという番頭さんと大旦那さんは、吉原の娘さんを探し出し、番頭さんと結婚して丸く収まるというものもあるようです。

自分は許せないと思っていることをされて、それにイライラしたり、相手をどうにかしようとしたり。それも選択肢の一つではありますが、それは本当にいい選択でしょうか?他には選択肢はないでしょうか?後悔をしないために、どんなことを選択できるでしょうか?

皆さんは、このお話からどんなことを感じられましたか。


アンガーマネジメントは怒りで後悔しないようになることを目的とした心理トレーニングです。入門講座を毎月一度開催していますので、興味を持たれた方はぜひご受講ください。Zoomを使ってオンライン開催していますので、ご自宅・職場から参加が可能です。

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私が出演するあづみ野FM「火曜もほっこりハッピータイム」は、毎月第一と第三火曜日の16:00~18:00に生放送しています。リンク先にある「ON AIR」をクリックすれば全国どこからでも聞くことができます。

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『駅』

今週のあづみ野FMラジオでは、アンガーマネジメントそっちのけで「昭和歌謡」をかけまくりました。ちょうど一回り違う先輩達の当時のエピソードは興味深いです。

中でも一番盛り上がったのは、竹内まりやの『駅』でした。…というのも、歌詞の情景の理解が人それぞれだったからです。

見覚えのある レインコート
黄昏の駅で 胸が震えた
はやい足どり まぎれもなく
昔愛してた あの人なのね
懐かしさの一歩手前で
こみあげる 苦い思い出に
言葉がとても見つからないわ
あなたがいなくても こうして
元気で暮らしていることを
さり気なく 告げたかったのに……

二年の時が 変えたものは
彼のまなざしと 私のこの髪
それぞれに待つ人のもとへ
戻ってゆくのね 気づきもせずに
ひとつ隣の車輌に乗り
うつむく横顔 見ていたら
思わず涙 あふれてきそう
今になって あなたの気持ち
初めてわかるの 痛いほど
私だけ 愛してたことも

ラッシュの人波にのまれて
消えてゆく 後ろ姿が
やけに哀しく 心に残る
改札口を出る頃には
雨もやみかけた この街に
ありふれた夜が やって来る

恥ずかしながら、この曲を聞いたのはこの時が初めてだった私ですが、「私だけ 愛してたことも」というフレーズからイメージしたのは、2年前に振ってしまった人だったけれど、今思うと誰よりも自分のことを愛してくれていた人だったと、経験を経て気付くという後悔の姿でした。

彼は不倫であり、自分だけが彼のことを思っていた切ない姿をイメージした人もいて、なるほど~となりました。きっと、人の数だけパターンも増えるのだろうなと思います。

どれが正解というわけではありませんが、同じ歌詞であるにも関わらず、受け取るメッセージは人によって違うんだなと、とても面白く感じました。

人はそれぞれ見た目が違うように、頭の中も皆違います。けれど、時々それを忘れちゃうんですよね。そして、自分とは異なる考え方や価値観に違和感や脅威や不安を感じ、それがまわりまわって怒りになって現れたりします。

子どもが〇〇してくれない。
パートナーが〇〇してくれない。
部下が〇〇してくれない。
上司が〇〇してくれない。

そんなご相談をいただくこともありますが、何か出来事に対して、自分と同じ気持ちを感じ、考えを持ち、行動を取るもんだと、無意識に期待しているのかもしれません。

それを自分の期待通りに何とかしようとするのは一つ選択肢ではありますが、どうせなら、「へ~そうなんだ」と違いを楽しめるような選択をするのも健康的であるような気がします。


アンガーマネジメントと言うと、怒らないようになることと思われる方もいるかもしれませんが、実は「自分とは違う」をどう受け止めるかの話だったりします。入門講座を毎月一度開催していますので、興味を持たれた方はぜひご受講ください。2月は12日(祝)15:00~16:30です。お一人3,300円(税込み)。Zoomを使ってオンライン開催していますので、ご自宅・職場から参加が可能です。

▼お申し込みはこちら
https://miraikikaku.org/service/seminar/

企業・団体様向けの研修も承っておりますのでご相談ください。


私が出演するあづみ野FM「火曜もほっこりハッピータイム」は、毎月第一と第三火曜日の16:00~18:00に生放送しています。リンク先にある「ON AIR」をクリックすれば全国どこからでも聞くことができます。

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お手本

私が身を置く研修業界では、若手の早期離職が大きな課題になっています。少子高齢化が進み、そもそもの人数が減っていますから、苦労して採用した人が辞めてしまうのは、頭の痛い話です。

「今どきの若い子は…」なんて言いたくなりそうですが、若手自身は学生時代にキャリアについて学んできた人も多いため成長マインドが高く、社会問題にも取り組みたいと、モチベーション・期待を高く持って入社していたりします。

一方、そんな若手を受け入れる職場の上司や先輩は、「俺の背中を見ろ」的な昭和の時代を生きてきた人も多く、現代の若手にどう接すればよいか分からないという人もいます。結果、パワハラっぽい接し方になってしまったり、そうなるのが怖いから関わらないという残念なループに陥ってしまうこともあり、このコミュニケーション課題が早期離職を止められない一因になっているようです。

怒っている人(パワハラ)って、一見攻撃しているように見えますが、実は不安の表れだったりします。アンガーマネジメント的には、どうしてよいか分からない、何をしてあげればよいか分からないといった自分を守ろうとしていることが背景にあると考えます。上司・先輩なので分からないことがあってはならないという完璧主義な人、弱いところを見せてはいけないという真面目な人の方が、パワハラになりやすいかもしれません。

というわけで、今回ご紹介したいのは『ロールモデル』です。日本語で言う『お手本』ですね。これまでの人生の中で、後輩に好かれる先輩やお世話になった上司など、こんな人になりたい、こんな風に接してもらえてうれしかったといった存在はいませんか?そのお手本となる人を真似してみることで、パワハラにならない、上手な怒り方を手に入れることを目指すテクニックです。

真似をするにあたっては、お手本をよく観察する(思い出す)ことがコツです。

1/16のラジオ放送では、メンバーからこんなロールモデルのご紹介がありました。

  • 中山秀征さん。事務所の先輩。新しいことには興味を持って学んでみるお方。現代のお客様がどんなことや人に興味・関心を持っているか知ることで、お客様の目線でコメントなどできるような存在になることを意識されている。(ヤポンさん)
  • 司会事務所の社長。駆け出しの時代に「あんた偉そうなのよ!」と言われた。事務所でトップの実績をあげている自分に自負もあったので悔しかったけれど、よく見ていてくれる方なので、きっとそうなんだろう、変えないとなんだろうと考えさせられた。20年以上経って今の自分があるのはあの時のおかげとお礼を伝えたくらい、ターニングポイントとなる言葉をくれた。(みゆき姉さん)

素敵ですよね。皆さんの周りにはどんなお手本となる方がいらっしゃるでしょうか?よく観察をして、ぜひご自身で演じてみてください。自分のものになっちゃいますよ。


仕事ができる管理職・リーダーであっても、任されただけではマネジメントのやり方を知っている・できるわけではありません。マネジメントは海外では学ぶものだそうです。そんなマネジメントにも活かせるアンガーマネジメント入門講座を毎月一度開催しています。2月は12日(祝)15:00~16:30です。お一人3,300円(税込み)。Zoomを使ってオンライン開催していますので、ご自宅・職場から参加が可能です。

▼お申し込みはこちら
https://miraikikaku.org/service/seminar/

企業・団体様向けの研修も承っております。ぜひ一度ご相談ください。


私が出演するあづみ野FM「火曜もほっこりハッピータイム」は、毎月第一と第三火曜日の16:00~18:00に生放送しています。リンク先にある「ON AIR」をクリックすれば全国どこからでも聞くことができます。

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